東立Blog vol.489

開館90周年となる「京都市京セラ美術館」にて開催されている【村上隆もののけ京都】に行ってきました。

今回の作品数は約180点、そのうちなんと新作が90%。

会場の所々には作品に対するコメント(注意書き・言い訳)も展示されておりより一層作品を楽しむことができました。

人々を災難から守るという高さ4.3mの「阿像」「吽像」に睨みを効かされスタートした会場は壁一面の大作、通路に描かれた川模様、真っ暗な空間、壁や床のドクロから現代風アートで描かれた《雷神図屏風》など最初から最後で楽しませてくれました。

会場内は写真撮影OKなのでどこでも写真を撮れますが、撮るのを忘れてしまうくらい夢中になってしまいました。

来館者を出迎える中央ホールの壁紙は、季節とともに絵柄を替え、8月には京都の夏を締めくくる「五山送り火」へと変わると聞きまた足を運びたいなと思い帰ってきました。

京都といえば皆さんは京都市指定有形文化財、祇園祭の山鉾町の京町家「長江家住宅」をご存知でしょうか?今回貴重な見学の機会をいただきましたので少しご紹介します。

かつて京都では町家が並ぶ光景が当たり前でしたが現在では保全費用などの問題で家主が住み継ぐことが難しく、次々と滅失しています。歴史ある貴重な建物を残そうと動き出し継承したのが、弊社取引先の某デベロッパーさんでした。

京都市指定有形文化財を残す、継承するということは同時に長江家住宅の建物と暮らしの両方を引き継いでいくことだそうです。

長い時間をかけて、長江家の人々をはじめ地域に大切にされてきた京町家。所有者は変わっても大切にしてきた想いも含めて建物だけではなく、所蔵品の継承、長江家の空気や暮らしの文化といったソフト面も一緒に受け継ぐことで、未来に歴史をつなぐことになるのです。

見学の際に目にした庭園は奥座敷・化粧部屋・離れ座敷の三方からも眺められるように意図された庭園でずっと眺めていたくなる、心落ち着く空間でした。

日本の古き良き文化の継承は文化財だけに限らず心の継承も私たち大人が未来の子供たちに伝えていきたいとものだと感じた貴重な見学会となりました。

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